i7 6700K (Skylake) オーバークロック

今度はi7 6700Kをオーバークロックしてどこまでいけるか試した。

SkylakeではHaswellで導入されたFIVRがなぜかなくなり、また電圧の供給方法が変更となった。その詳細はこちらの図で見ることができ、これを参考に電圧設定を行うことができる。

注意書き
オーバークロックは自己責任で行ってください。


関連記事
i7 6700Kのメモリ帯域
i7 6700K (Skylake) エンコードベンチマーク

構成と結果



OSWin10 Pro x64
CPUIntel Core i7 6700K
コア数4C/8T
動作周波数 (定格)4000MHz
動作周波数 (定格TB)4200MHz
キャッシュ容量L3=8MB
BCLK112.3125MHz
動作周波数 (OC:全コア)112.3 x 41= 4604MHz
動作周波数 (OC:キャッシュ)112.3 x 39 = 4380MHz
メモリG.Skill F4-3400C16Q-16GRBD (4GBx4)
メモリ速度 (設定値)DDR4-3294 Dual Channel
理論帯域52.7GB/s
メモリタイミング (設定値)16-18-18-38-1
メモリ電圧1.380V
マザーボードAsrock Z170 Extreme7+
dGPUなし
SSDPlextor PX-128M3 128GB
HDDHGST HDN726060ALE610 6TB 7200rpm
ケースAntec P280
冷却Corsair H100i (12cmx2)


構成としては、冷却力がある程度はあると思う。ただ、やや古めの12cm x2の簡易水冷なので、i7 5960X環境の冷却力と比べると、それなりに劣ることになる。



負荷(x265エンコード)中の様子



デスクトップ
6700K_OC_00.png

x265エンコード中、CPU使用率=100%のとき、ATuning読みで83℃。かなり厳しい状況となっている。

CPU-Z
6700K_OC_01.png

6700K_OC_02.png

6700K_OC_03.png

6700K_OC_04.png

ATuning
6700K_OC_05.png



Skylakeでのオーバークロック



もっとも大きいのはFIVRがなくなったこと、BCLKによるオーバークロックが容易になったこと。今回はこのBCLKを有効に活用してオーバークロックした。(設定値: 112.3MHz)

これは、メモリのオーバークロックを可能にするため。今回DDR4-3400を用意したが、メモリ倍率が1:11 (BCLK 100MHz x 1.33 x 11 x 2 = 2933MHz)を超えると、まったく起動しなくなってしまった。そこで、BCLKをあげていくことで、DDR4-3400に近い速度での動作ができるようになった(BCLK 112.3 x 1.33 x 11 x 2 = 3294)。BCLKによる影響を受けるのは、コア・キャッシュ・メモリ・SystemAgentのようで、それぞれに気を使う必要がある。SystemAgentもクロックが上がるので、今回VCCSAを大幅に引き上げている。

FIVRがなくなり、コアとキャッシュの電圧は同じとなるのだが、その一方でコアとキャッシュは別の倍率が指定でき、わたしの個体ではHaswellのとき同様、キャッシュのほうが「回らない」ようだった。

CPU-Z 1.72.1や、HWiNFO64 5.03などでは、まだSkylakeのコア電圧を正常に取得できない模様だ。そのため、今回はAsrockのマザーボード付属のATuningで電圧のチェックを行った。

今回のオーバークロックでは結果として、x265エンコード時に4.6GHzで83℃、ということになり、マザーボード読みであることを考えるとかなりぎりぎりで、これ以上はより冷却力の強いものを買うか、殻割りするかしなければ厳しいと思う。

ちなみに簡易水冷の吐き出す空気は、5960Xにつけている簡易水冷にくらべて圧倒的にぬるく、実際の熱量はたいしたことがないことがわかる。すなわち、6700Kを十分に冷やせないのは、やはりいまいましいグリスのせいである。

まあきっと来年にはNext GenerationなグリスとかいうものをつけたSkylake Refreshが出てくるのだと思われる。



詳細設定



CPU設定
CPU Ratio [Auto] → [All Core - 41]
CPU Cache Ratio [Auto] → [39]
Minimum CPU Cache Ratio[Auto]
BCLK Frequency [Auto] → [112.3125]
BCLK、コア電圧、キャッシュ電圧等を設定する。

BCLK Step [Auto]
BCLK Reset Range [Auto]
BCLKの微調整に使用すると思われる。

Spread Spectrum [Auto] → [Disabled]
オーバークロック時はDisabledが基本

Stable Delay [Auto]
CPU Amplitude [Auto]
CPU Slew Rate [Auto]
CPU PLL ORT [Auto]
ADFC HyperGear [Auto]
謎の設定


Boost Performance Mode [Max Non-Turbo Performance] → [Turbo Performance]
とりあえず「ターボ時のパフォーマンス優先」で。

Reliability Stress Rectrictor [Disabled]


FCLK Frequency [800MHz]
おそらく、SystemAgent等の周波数だと思われる。実際にはBCLKに影響されるが、設定値の表示は変更されないので注意。選択肢は400MHz / 800MHz / 1GHz。

Intel SpeedStep Technology [Enabled]
Intel TurboBoost Technology [Enabled]
Long Duration Power Limit [Auto]
Long Duration Maintained [Auto]
Short Duration Power Limit [Auto]
System Agent Current Limit [Auto]
CPU Core Current Limit [Auto]
GT Slice Current Limit [Auto]
GT Slice Frequency [Auto]
とりあえず全部自動で。


DRAM設定
DRAM Reference Clock [Auto] → [133MHz]
メモリクロックにx1.33を付与する(133MHz) / しない(100MHz)かどうか。高クロックを狙う場合は、133MHzとする必要があるだろう。

DRAM Frequency [Auto] → [DDR4-3293 (1:11)]
メモリクロックの設定、「DRAM Reference Clock」の設定値により選択肢が異なる。

CAS# Latency [Auto] → [16]
RAS# to CAS# Delay and Precharge [Auto] → [18]
RAS# Active Time [Auto] → [36]
Command Rate [Auto] → [1]
メモリタイミングの設定。

電圧設定
CPU Vcore Voltage [Auto] → [Fixed Mode - 1.280V]
選択肢は、Auto / Offset / Fixed。ここでは簡単なFixedを選択。

CPU Load-Line Calibration [Auto] → [Level1]
負荷時に電圧を維持しようとする強さ。今回はLevel1がより強く維持しようとするようだ。ここではLevel1としており、実際には高負荷時に電圧がさらに盛られるようになる(+0.05V程度)。

GT Voltage [Auto]
GT Load-Line Calibration [Auto]


DRAM Voltage [Auto (1.250V)] → [1.380V]
DRAM Activating Power Supply [Auto (2.500V)] → [2.600V]
DDR4メモリの電圧。

PCH +1.0Voltage [Auto]
VCCIO Voltage [Auto]
VCC PLL Voltage [Auto]
VCCSA Voltage [Auto] → [1.300V]
他の構成要素の電圧設定。



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教えてください

CPUをベースクロック100で倍率30にする場合とベースクロック150で倍率20にする場合だと同じ3GHzですが、ベースクロックって単に基準のクロックなのでCPUの性能だけで見れば変わらないと思っているのですがあっていますでしょうか…?

ちなみに私は
i7 6700K + AUSU Z170 PRO GAMINGで
CPU Ratio [47]
CPU Cache Ratio [47]
Minimum CPU Cache Ratio [47]
BCLK Frequency [100]
電圧全部 [Auto]
でOCしていて、Cooler Master: Nepton 240M使ってますがCPU温度はPrime95やると100℃超えます。
動作安定してますし温度も気にしてないのでそんな感じです~。

Re: 教えてください

基本的には、100x30でも150x20でもCPUの性能は変わりません。ただ、ご存知の通りBCLKが影響する範囲はCPUだけではないですので、そのあたりとの兼ね合いがあると思います。(BCLKをあげるとCPU以外の場所が原因でOCしやすくなったり、しにくくなったりします。)

Re: 教えてください

ありがとうございます!
大変参考になりました。
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