Ryzen7 1700 ベンチマーク

Skylake i7 6700Kを早いうちに売ってしまいたかったので、今日売りに行ったところ、あまり時間なくてメモリ設定を詰める時間がなかったので、ひとまずDDR4-2400のままでベンチマーク。

比較するのは
・Ryzen7 1700 @ 3.6GHz
・i7 5960X @ 3.6GHz (Ryzen合わせ)
・i7 5960X @ 4.2GHz
・i7 7700K @ 4.8GHz

一番なにがしたいかというと、クロックをそろえてのRyzenとHaswell-Eの比較。まあ、クロックを変えてしまうと、Ryzenだけその時の最上位製品じゃないし、冷却もいい加減なので、あまり公平な比較ではなくなってしまうので。


比較環境
CPURyzen 7 1700
@ 3.6GHz
i7 5960X
@ 3.6GHz
i7 5960X
@ 4.2GHz
i7 7700K
@ 4.8GHz
コア数8C/16T8C/16T4C/8T
定格3.0GHz3.0GHz4.2GHz
Turbo3.7GHz3.5GHz4.5GHz
設定Clock3.6GHz3.6GHz4.2GHz4.8GHz
設定電圧1.225V1.100V1.164V1.296V
設定Uncore-3.6GHz3.8GHz4.4GHz
メモリG.Skill F4-3400C16Q-16GRBD Avexir AVD4U24001608G-4MCorsair CMK16GX4M2B4000C19R
メモリ速度DDR4-2400, 2chDDR4-2400, 4chDDR4-2666, 4chDDR4-3600, 2ch
メモリタイミング15-15-15-3615-15-15-3516-16-16-39-216-16-16-36-1
メモリ電圧1.20V1.20V1.255V1.35V
マザーボードAsrock AB350 Pro4 (1.50)Asrock Fatal1ty X99 Professional Gaming i7Asrock Z270 Extreme4
SSDPlextor PX-128M3 128GBPlextor M8Pe 1TB (PX-1TM8PeY)Plextor M6 Pro (PX-256M6Pro)
ケースAntec P100Corsair Carbide 330RAntec P100
冷却純正 (Wraith SPIRE)Cooler Master Nepton 280L (簡易水冷 280mm)CRYORIG A80 (簡易水冷 280mm)
電源Enermax EPM600AWTSeasonic SS-760XP2Seasonic SS-660XP2S
OSWin10 x64Win10 x64Win10 x64


※R7 1700のみ、Windowsの電源プランは高パフォーマンス。

結局、長時間のエンコードで安定させようと思うと、うちのR7 1700では1.225V程度必要、ということがわかった。当たりとは言いにくいのかな…。



まずはRyzenお得意のCinebench R15から。


R7 1700@3.6Ghzを同クロックの5960X@3.6Ghzと比べると、single threadでほぼ同じ、multi threadでは大きく勝ち越していて、Ryzenの優秀さがよくわかる。4.8GHzの7700Kはsingle threadでは圧倒的だが、multi threadでは所詮は4コアのため、大敗。



適当に書いた自作プログラムによるメモリ速度測定。

正しく測定できていなかったので、測定しなおしました



さて、本題のx264。

環境は
Aviutl 1.00
x264guiEx 2.50
x264 2762 x64 (8bit)
lwinput.aui

入力ファイル
sample_movie_1080p.mpg (MPEG2, 1920x1080p, 29.97fps, 5203frame, 2分53秒, 10.61mbps)

オプションは以下の4通り。
--preset faster
--preset medium
--preset slow
--preset slower
に加え、以下のオプションでAVX2オンとAVX2オフ(AVXまで使用)を切り替えた。
--asm avx



R7 1700@3.6GHzは同じクロックの5960X@3.6GHzに対して、ほぼ同じ、あるいはやや優勢となっている。

ご存知のように、x264は高速寄りのプリセットではsingle thread性能が重要で、slow側に振っていくと徐々にmulti thread性能が重要となっていく。そのためR7 1700@3.6GHzを7700K@4.8GHzと比べると、fasterではどうしても負けてしまうものの、mediumでほぼ同等、slowやslowerでは大差をつけて勝利している。7700Kとだいたい同じ値段なことを考えれば、R7 1700の価格性能比は素晴らしいといえる。(…え、7700KにはGPUがついてるって? それは気にしない方向で。)

AVX2のオンオフでは、Intel CPUがAVX2ありのほうが高速な一方、Ryzenは大きな差ではないがAVXまで(AVX2オフ)のほうが高速なことが多い。



さて、次にx265。x265では10bitエンコもやってみた。x265はRyzenが苦手とされるが…。

環境は
Aviutl 1.00
x265guiEx 3.77
x265 2.3+22 x64 (8bit/10bit)
lwinput.aui

入力ファイル
sample_movie_1080p.mpg (MPEG2, 1920x1080p, 29.97fps, 5203frame, 2分53秒, 10.61mbps)

オプションは以下の4通り。
--crf 21 --preset fast
--crf 21 --preset medium
--crf 21 --preset slow
--crf 21 --preset slower
に加え、以下のオプションでAVX2オンとAVX2オフ(AVXまで使用)を切り替えた。
--asm avx



x265はRyzenはやや苦手(というかAVX2による伸びしろがないからだと思うけど)ということで、R71700@3.6GHzは、同じクロックの5960X@3.6GHzと比べるとやや遅いという結果になってしまっており、fasterなどでは7700K@4.8GHzに逆転されてしまっている。

x265の特徴として、Intel CPUではAVX2ありにすると大きく速度が向上する。x264ではわずかな差だったが、AVX2が多用されているからかx265ではかなり大きな差となっている。一方、Ryzenはx264同様、大きな差ではないがAVXまで(AVX2オフ)のほうが高速なことが多い。AVX2の256bit演算で性能向上が得られないのは、やはり256bit演算を128bit演算x2として実行するRyzenの特性によるものだと思う。



10bitでも速度の比較はほぼ同様。ただ、おもしろいのは10bitエンコではR7 1700でもほんのわずかではあるがAVX2ありのほうが速いことが多い点。8bitとはちょっと違っていて面白い。



Bulldozer以来、AMDのCPU性能はぱっとしないというか、あえてはっきり言えばいまいちなものだったと思う。特にシングルスレッド性能が必要なものは辛すぎた…。

しかし、AMDはRyzenで一気にこれを挽回し、同クロックで比べた場合、Haswell-Eと同等のシングルスレッド性能とHaswell-Eを超えるマルチスレッド性能を実現、価格性能比では圧勝となっていて、非常に素晴らしいと思う。正直に言っていい意味で予想を裏切る性能で、AMDの言うように、「ハイエンドでIntelと戦える」CPUであることを実感できた。まあ、R7 1700@3.6Ghzでは、4.2Ghzまであげた5960Xと戦うのは厳しいし、Broadwell-Eの10コア(6950X)と比べればきっと性能は低いのだろうが、値段を考えれば十分だと思う。

これまで、4コアを越えCPUについてはIntelの独壇場といった感じになっていて、そのためメインストリームになかなか6コア/8コアが投入されなかったし(2007年のCore2Quad以来、IntelのメインストリームCPUはコア数が増えていない…)、ハイエンドCPUの値段は高止まりしていた。Broadwell-EでIntelは10コアを投入したが、これまでのように最上位を$999にするのではなく、新たに$1569として追加したのは、その象徴であるように思う。Ryzenの登場によって、ハイエンドCPUにも競争が生まれ、面白くなってくると期待したい。

いっぽうで、
・DDR4-2400を越える場合のメモリ周りの不安定さ
・高速なメモリを動かしにくいことによるメモリ帯域の不足
・8コアだが2chまでなことによるメモリ帯域の不足
・メモリのレイテンシが大きいらしい?
・クロックが(特に4.0Ghz以降)伸ばしづらい
・CCXをまたいだ時に性能が不安定になるらしい
・Win10の電源プランを通常にすると性能が不安定になる
など、Ryzenでいくつか気になるポイントはある。特にメモリ周りは、エンコードではあまり影響しないものの、ソフトによってはそれなりに影響しそう。

ただ、そういった中でも十分な性能は出ているし、メモリ周りや電源プランはアップデートで改善できそうなものなので、今後のアップデートに期待したいところ。

そのほか思ったのは、
・やっぱりシングルスレッド性能は大事。シングルスレッドあってこそのマルチスレッド。
・RyzenはSMT効率が高そう?



ちなみにx265エンコ中の温度はこんな感じ。やはりオーバークロックしようとするとリテールクーラーでは辛い。

R7 1700 3.6GHz @ 1.225V リテール = 75℃


i7 5960X 4.2GHz @ 1.164V Nepton 280L = 70℃


i7 7700K 4.8GHz @ 1.296V CRYORIG A80 = 81℃

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